クリエイティブ/観光

第一弾|応募締切 2026年10月21日(水)

日映株式会社

映画館を売り場にした、まち歩き型謎解きコンテンツ事業の構築

求める協業=屋外で安定して動く現地体験の実装(AR・位置情報・Web)

01会社概要

1941年設立。静岡市葵区に本社を置き、映画館「静岡東宝会館」を中心に映画興行と飲食店を運営する。資本金1億円、従業員約350名(アルバイト含む)。拠点の七間町は、かつて映画館が20館ほど並んだ「映画の街」という歴史を持つ商店街である。商店街の理事として、事業者・語り手と日常的な接点を持つ。

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02事業テーマ

映画館は来館の動機を、配給される作品という外部のコンテンツに依存しており、自社で来館の理由をつくれる事業の柱がない。あわせて、七間町の歴史を語れる世代が失われつつあり、記録が残っていない。七間町にかつて映画館が20館ほどあったこと、徳川慶喜が江戸から静岡へ隠居する際に新門辰五郎が警護として随行し、その人物が興行した歌舞伎が現在の映画館につながっていること、交差点の上に地元の業者が製作した地球型のネオンがあったこと。こうした話は商店街の理事や会員が語っているが、10〜30年後にはその語り手がいなくなる可能性が高い。まちを歩く理由をつくることと、まちの記憶を残すことを、ひとつの事業として成立させたい。

03解決したい課題

顧客仮説は、謎解き・脱出ゲームを楽しむ層と、静岡を訪れる観光客。まずは映画館に来館する市内・県内の層を起点に置く。

静岡には、まち歩き型の謎解きが実質的に存在しない。謎解きを楽しむ層は「静岡でやっているものが、ない」。ここ3〜4年、静岡で謎解きイベントはほとんど見られず、店舗内・イベント型が散発的にあるのみで、本格的に遊ぶには県外へ出向くしかない。観光客は「まちを歩く理由が、用意されていない」。静岡は通過されやすく、目的地を点で訪れて帰るため、まちなかに滞在する動機が乏しく、消費も生まれにくい。商店街・地域事業者は「個店単位の集客しか打つ手がない」。回遊の導線がないため送客を受ける仕組みを持てず、イベントは単発で終わり次につながらない。

需要そのものは全国で実証されている。地域活性化と謎解きの組み合わせ、IPコンテンツとの座組みが定着しており、静岡だけが供給されていない状態にある。※顧客の生の声は、9月に脱出ゲームのヘビーユーザー3名へのインタビューで確かめる。

エリアは段階的に広げる。STEP1 七間町・まちなか(テストマーケティング。歩いて回れる密度で、謎解きとしての完成度を作る)→ STEP2 市内の観光地(三保の松原・日本平・久能山など。観光としての面白さを取りに行く)→ STEP3 県内・インバウンド(範囲と多言語対応を広げる)。範囲を広げると謎解きの密度は下がり、観光としての面白さは増すため、そのバランスを取りながら設計する。

04共創イメージ

現状の代替手段(県外のイベントへ出向く/観光は点で訪れて帰る/個店のクーポン・スタンプラリー)は、いずれもこの課題を解けていない。県外へ出れば移動費と時間がかかり、観光では目的地の間が線にならず、クーポンやスタンプラリーは歩く動機としての強度が足りない。

毎年更新される「歩く理由」を、映画館が売る。①映画館でパッケージを購入する(クリア後の特典つき)→ ②まちに出ると、QRまたはGPSで現地のARが起動し、当時の人物が現れて手がかりを渡す → ③Webサイトにヒントを入力すると次へ進み、歩いた経路と滞留は行動データとして残る → ④クリア特典=映画チケット・商店街の特典で、映画館と個店に人が戻る。この一周が、映画館・まち・記憶の3つを同時に動かす。年に一度の企画ではなく、毎年コンテンツを更新して「また歩く理由」を作り続ける。

ARは主軸ではなく手段である。キャラクター表示、物理ギミックの代替、行動データ取得に使う。配布物は謎解きシート/カード程度に絞り、書き込みながら解く体験は残す。パッケージ単価は2,000円を想定するが、価格は検証で決める。

鍵は原価構造の作り替えにある。従来は外注でストーリー制作と物理ギミック(宝箱等)の製作・冊子印刷の費用がかさんでいた。ストーリー制作はAIによる自社制作に置き換え、扱う情報量が大きいためコーディング系AIツールを使い、蓄積した地域資料をナレッジとして投入する。物理ギミックはAR+Webサイトに置き換え、ヒントを入力すると次に進むWeb方式を土台に、GPSまたはQRで現地にARを紐づける。これにより2作目以降の原価がほとんどかからなくなり、「毎年更新する」がはじめて成立する。制作ノウハウを抽象度高くAIに教え込めれば、素材だけ差し替えて量産できる。ここは外に出さない。令和7年度には商店街でAR活用の実証に取り組み、まちの回遊性を高める手応えを得た。今年度はその軸を引き継ぎ、売り物と売り場を自社に持つ形へ組み替える。

あわせて、静岡の記憶をアーカイブ化する。商店街青年部の年配会員が持つ昔話を音声で収録してデータとして蓄積し、『七間町 百年の記録』等の手元の資料もあわせてAIに読み込ませてストーリーの素材にする。謎解きの素材であると同時に、地域の歴史記録そのものとして残る。技術的には他エリアの事業者も謎解きは作れるが、静岡の一次情報を持ち「静岡でやるなら日映」という認知を取れれば勝てる。

05提供できるアセット

  • 年間10〜15万人が訪れる自社映画館。自社で直接販売できる売り場を既に持っており、作った翌週から販売できる

  • 七間町の一次情報。『七間町 百年の記録』、静岡の映画館に関する書籍・写真集、商店街の沿革と、理事として語り手に直接届く関係

  • AIによるコンテンツ制作に自ら取り組む体制と意思

06求めるスタートアップ

  1. 現地体験の実装。現実の場所と体験を結びつける技術。AR/XR、位置情報(GPS・ビーコン)、Webのいずれの方式でもよい。屋外・悪天候・機種差のもとで安定して動くことを重視する

  2. 行動データの取得と分析。どこを歩き、どこで滞留し、どこで離脱したか。回遊の実態を可視化し、次のコンテンツ設計と地域事業者への還元につなげる

  3. 一次情報のアーカイブ化。高齢の語り手の音声、古い書籍・写真集の読み取りとデータ化、検索・再利用できる形への構造化。このデータベースが事業の参入障壁になる

このほか、毎年更新できるAI制作の基盤、プレイログで完走率と満足度を上げるUX設計・難易度調整、チケッティングや特典の消し込み・多言語といった販売・送客の運用も協業の候補としている。一社にすべてを求めない。複数の候補と対話しながら領域ごとに最適な先を選定したく、複数社の組み合わせも視野に入れる。ただし、謎解きの構成そのものを外注する制作会社は協業先に置かない。当社はコンテンツの企画・ストーリー制作(AI活用による内製)、地域の一次情報の収集・整理、映画館という販売チャネル、商店街・地域事業者との調整を担う。

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第一弾の応募締切:2026年10月21日(水)